ソマトシフト / SomatoShift

6月 4, 2023 · 2 分で読める

コンセプト:力覚アバター

力覚提示技術の進歩により、物体に触れる感覚や道具を握る感覚などの力覚体験をバーチャルリアリティで表現することが可能になりました。 力覚技術は、人間と物理世界との相互作用のシミュレーションに広く使用されています。

一方で、自身以外の身体感覚を体験する方法についても研究が進められています。 バーチャルリアリティ(VR)技術により、自分とは異なる特徴をもつアバターを,自分の身体として操作することが可能になりました。 アバターの外見だけでなく、固有受容感覚(内部的な身体感覚)も変化させることで、完全に新しい身体に変容するという感覚を生み出すことが可能になるのではないでしょうか?

私たちの目標は、人間の制約の一つである身体の物理的限界を超える体験を作り出すことです。 このアプローチにより、個人が物理的な身体の制限から解放される機会を提供できると考えています。

身体運動再構成

私たちのシステムは、ユーザーの動きに戦略的なタイミングで介入し、外部から力が加えられているという感覚ではなく、自身の身体の物理的特性が変化したという感覚を生み出します。 私たちは、この身体感覚と運動感覚の関係の変化を身体運動再構成と呼びます。 これを実現するために、物体の静的性質を力情報として修正するインピーダンス制御を利用しました。 私たちの以前の研究では、これが環境特性を修正できることを示しました。 同様に、ウェアラブル力覚フィードバックデバイスを装着し、動きに合わせて力覚フィードバックを提供することで、関節の動きを変更し、身体知覚の変化を引き起こすことができると仮説を立てています。

ハードウェア

私たちは、回転するフライホイールからトルクを発生させて人間の動きに即座に力覚フィードバックを提供するコントロールモーメントジャイロスコープ(CMG)を搭載したウェアラブルハードウェアのプロトタイプを開発しました。 デバイスの機構と仕様は下図に示されています。 ウェアラブルデバイスの重量は設計上の重要な考慮事項であり、いくつかのプロトタイプの反復を経て、最終的な重量を350gまで削減しました。

動画

メディア

Light as a Feather: An Altered Human Somatic Experience https://blog.siggraph.org/2023/06/light-as-a-feather-an-altered-human-somatic-experience.html/